Netflixでシーズン2、3は途切れながら見ましたが、シーズン4は完走。シリーズ物って2が上がる場合と逆があり、このドラマは2,3でダレて4はキレイにまとまった感がありました。実際の視聴率も4が一番高かったようだし。やっぱり予想外の展開や時代背景など、緻密な描写が高ポイントの理由でしょう。面白かったです!!
★★★★☆
感想 ややネタバレ
あらすじは1年前の殺人の敵討ち、ルカジャングレッタ(エイドリアンブロディ)率いるイタリアンマフィアの報復争いにどう打ち勝つか。叔母ポリーにもマフィアに勝ち目はないと断言され、殺るか殺られるしかない終わりなき戦い。時代は1920年代。極道の姉御ポリーもショートヘア。
敵に勝つ為には、何と言ってもトーマスの勘の鋭さが光る。もう散々暴力や殺人を繰り返してしまったし、知恵がついてくる。チャーチルに協力依頼を受けているほどだから、その人脈や時代を読むビジネス才覚、交渉力が最大の武器。ボクシングや禁酒法時代にジンの製造密輸、そして女性の選挙権獲得や労働法などなど時代背景を巧みに取り入れたストーリーに引き込まれます。
アベラマゴールド役エイダン・ギレン。ピーキーブラインダースの味方になる代わりに息子をボクサーにする星一徹。ポリーとできちゃったり、敵か味方か分からない薄ら怖い存在感が光る。
そして、このドラマは一貫して女性たちの立場が弱いのが残念。でも今回はちょっと違う。
主人公トミーは女性を利用して欲しいものを手にしていく悲しい性。グレース以上の女性はいないのでしょうけれど、このシーズン恋人に選んだのはジェシー・エデン(チャーリー・マーフィー)。当時バーミンガムで男女雇用均等を訴えストライキを起こした勇気ある女性。実存の人物というから驚き。トミーらしく彼女の持つ力に目をつけた。時代が変われば選ぶ女性も変わる。
ジェシーを選んだ理由も然り、シリーズ後半は予想外の展開になり、振り返ると次のエピソードをほのめかしていることが解ります。そこが面白かったかな。
トム・ハーディーもいい味出てました。好きなシーン。美しい。
このドラマ見た後に「インセプション」のキリアン・マーフィーを見たら何故か物足りなく感じてしまったのがこわい。あまりトミーの強烈なイメージが付きすぎてしまうのもどうか、とも思いましたね。
シーズン5は来年放送予定。バイオレンス率が少ないことを祈ってます。
このドラマで久しぶりに聴いたレディオヘッドの「ピラミッド」哀愁漂う感がいいな~。
スタッフ キャスト
シーズン2 2014年 シーズン3 2016年 シーズン4 2017年 すべて6 episodes BBC One 脚本:スティーブン・ナイト
キャスト:キリアン・マーフィー ポール・アンダーソン ヘレン・マックロイ トム・ハーディー ソフィー・ランドル
テーマ曲:「Red Hand Right」by Nick Cave and the bad seeds